菖蒲(あやめ)
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静蘭: |
…お嬢様、何をなさっているんですか? |
秀麗: |
静蘭。見ての通りよ。お花を生けてるの。 |
劉輝: |
それは、菖蒲(あやめ)だな。 |
秀麗: |
あら、すごい。花菖蒲と菖蒲(あやめ)の違いが分かるのね。 |
劉輝: |
当たり前だ。余は楸瑛と絳攸に花菖蒲を贈ったのだぞ。 |
秀麗: |
そうだったわね(笑)。 |
静蘭: |
しかし、なぜ菖蒲なんですか? |
劉輝: |
誰かにタダでもらったのか? |
静蘭: |
町で無料お悩み相談をしたお礼にいただいたとか? |
秀麗: |
あのねえ…。違うわよ。ちょっと、ね…花言葉がぴったりだったから。 |
劉輝: |
花言葉は『良い便り』だが…最近、良い便りなどあったか? |
静蘭: |
むしろ、良くない便りだったような気がしますが。 |
秀麗: |
そうねえ。人とさよならしなきゃいけないのは、やっぱり寂しいわよね。でも菖蒲の花言葉には『信じるものの幸福』っていうのもあるじゃない?遠く離れた場所でも幸せでいてほしいな…って、願いたくなったのよね。 |
静蘭: |
お嬢様…。 |
秀麗: |
大丈夫。別れても同じ空の下にいるのだもの、生きてさえいればいつかまた会えるわ。 |
静蘭: |
生きていれば…。 |
劉輝: |
また会える…か…。 |
秀麗: |
静蘭?劉輝? |
劉輝: |
ああ、いや…そうだな、秀麗の言うとおりだ。 |
静蘭: |
またどこかで道が交わる時もありますよ。きっと。 |
秀麗: |
あ、でも、二人はまだ一緒にいてくれるわよね?静蘭も、まだ家にいてくれるわよね? |
静蘭: |
もちろんです、お嬢様。私はずっとお嬢様と旦那様のおそばにいます。 |
秀麗: |
よかった…あ、でもでも、静蘭がお嫁さんをもらってこの家を出ていくっていうのなら反対しないわよ?そりゃあ寂しいけど、泣くかもしれないけど、でも静蘭の幸せの邪魔はしないから! |
劉輝: |
何!?静蘭は嫁を取る予定があるのか!? |
静蘭: |
ありませんから。というか、私より主上の方がよっぽど現実味があるのではありませんか? |
秀麗: |
私も当分、お嫁に行く予定はないわね。 |
劉輝: |
い、今、サクッと希望を断たれた気が…。 |
秀麗: |
オホホ、さあ、どうかしら?…でも、私も、あなたも、みんな幸せでありたいわね。 |
静蘭: |
そのためにお嬢様は頑張っているのでしょう? |
秀麗: |
その通りよ。まだまだ頑張るわよ〜っ! |
静蘭: |
ついていきます。 |
劉輝: |
余も頑張るのだ! |
秀麗: |
いつかまた、みんなで会いましょう。きっと…必ず。 |
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突然の「最終回」宣言を聴いて書きました。
…どこが「良い便り」むしろ逆だろう、と思った結果が、これです(^^;)。
秀麗の言う「お別れする」人というのは、リアルラジオでも、タンタンでも、誰でもいいかな、と。
アニメベースなラジオなので、秀麗がお嫁に行く予定はまだありません。
…ホント、第3シリーズ&ラジオ復活、実現してほしいです。あうあう。
2008.12.14脱稿
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そんな拙作を、ご本人様方に演じていただけましたo(^-^)o
その様子は、↓から
第59回 17分過ぎからになります。
ああ、でも最終回…(T^T) |